よくあるご質問Q&A

漢方薬について

Q.漢方薬とは何ですか?
A.
漢方薬は、生薬を組み合わせた医薬品です。古くから日本人の健康を支えてきましたが、明治の西洋化の流れから衰退した時期もありました。近年、漢方の研究が進むにつれて需要が増え、1976年には漢方エキス剤にも医療保険が適用されるほどになりました。現在では、西洋医学を学んできた一般の医師が漢方薬を処方することも珍しくないくらい、広く浸透しています。
Q.漢方薬と生薬の違いは何ですか?
A.
生薬は、植物を中心に、鉱物や動物由来の素材に乾燥などの加工を施したものです。漢方薬の原材料になります。漢方薬は通常は生薬を2種類以上組み合わせた医薬品です。
Q.漢方薬と西洋薬の違いは何ですか?
A.
西洋薬の多くは、熱や痛みなどの症状に直接働きかける「対処療法」に使われます。漢方薬は、カラダの内側の全体バランスを整え、自らが治そうとするチカラを引き出してくれます。慢性的な症状の場合、治療に時間がかかる傾向があります。一方、葛根湯や麻黄湯など風邪に処方される漢方薬が数多くあるように、効き目が早いものもあります。
Q.漢方薬局の漢方薬と、
市販の漢方薬の違いはありますか?
A.
漢方薬局では、漢方薬(複数の生薬)そのものを煮出して服用する「煎じ薬」を処方されることが多いようです。また、市販の漢方薬は、煎じ薬から水分を蒸発させて有効成分を残したもので、粉末や錠剤などで販売されています。煎じ薬がドリップコーヒーだとすると、市販の漢方薬はインスタントコーヒーのようなものだと想像すると、分かりやすいかもしれません。

使用方法

Q.漢方薬は誰でも利用できるのですか?
A.
漢方薬は基本的に誰でも利用できますが、個人の体質や健康状態によって適したものが異なります。特に妊娠中・授乳中の方、アレルギーがある方、他の疾患がある方やお子さまは、医師や薬剤師に相談してから使用することを強くお勧めします。
Q.漢方薬を西洋薬と一緒に
服用しても良いですか?
A.
多くの場合、漢方薬は西洋薬と一緒に服用できますが、注意が必要なケースもあります。特定の生薬が西洋薬に影響を与える場合もあるため、服用中の薬がある場合は、医師や薬剤師にご相談ください。
Q.漢方薬は、2種類同時に飲んでも
いいですか?
A.
多くの漢方薬は他の漢方薬と併用ができますが、同じ成分が入っていることも多く、その成分の摂りすぎも懸念されます。また、生薬同士で相性が悪いものもあり、激しい反応を起こす場合もあります。併用する前に、医師や薬剤師にご相談ください。
Q.妊娠中や授乳中に
漢方薬を服用しても大丈夫ですか?
A.
妊娠中や授乳中でも服用できる漢方薬はありますが、慎重にならなければいけない漢方薬や禁用されている生薬もあります。漢方薬を使用する場合は、必ず医師や薬剤師のアドバイスを受けましょう。
Q.漢方薬は子どもや高齢者にも
使用できますか?
A.
ご高齢の方も漢方薬をご利用いただけますが、体質や体調に合わせて適切な漢方薬を選ぶことが重要です。また、使用開始年齢を設定している漢方薬もございますので、お子さまがお飲みになる場合は必ずご確認ください。ご高齢の方やお子さまなど、体力があまりない方は、医師や薬剤師に相談をしてから服用することをおすすめします。
Q.漢方薬は長期間使っても大丈夫ですか?
A.
長期間にわたり服用することもありますが、定期的に医師や薬剤師のアドバイスを受けることが大切です。また、服用して1ヵ月経っても症状が改善しない場合も、医師や薬剤師にご相談ください。

安全・安心

Q.漢方薬は副作用が少ないと
言われますが、本当ですか?
A.
漢方薬は歴史が長く、その中であまたの人々が利用してきましたが、それでも体質や体調などに合わない漢方薬を服用すると副作用が起こる場合はあります。漢方薬を含め他のお薬と一緒に飲む場合や、アレルギーや疾患を持っている方などは特に注意が必要ですので、服用前に医師や薬剤師にご相談ください。また、漢方薬を飲んで体調に異変を感じた場合は、服用を中止してすぐに医師や薬剤師にご相談ください。
Q.漢方薬を飲む時、
気をつけることはありますか?
A.
漢方薬は、有効成分が吸収されやすい空腹時(食前や食間)の服用を指示されることが多いお薬です。西洋薬は食後の服用が多いため、食中や食間に服用する漢方薬はうっかり飲み忘れることも多いようです。せっかくのお薬も、用法・用量を守って飲まないと、効き目が薄れてしまいます。服用時間を決めておく、アラームを設定するなどの工夫をして、飲み忘れを防止しましょう。
食前…食事の約30分前
食間…食後2~3時間
Q.漢方薬はお茶などで服用しても
良いですか?
A.
お茶などに含まれる成分が、漢方薬の働きに影響する場合があります。錠剤や粉末の漢方薬は、水かぬるま湯で服用してください。

効 果

Q.漢方薬はどのように作用しますか?
A.
漢方薬は、カラダの内側の全体バランスを整え、自らが治そうとするチカラを引き出して治療するお薬です。生薬が複数配合されているので、有効成分も数多く含まれています。そのため、原因が特定されにくい不調や、病気になる手前の「未病」までも治療できる場合があります。漢方薬について、詳しくはこちらをご覧ください。
Q.漢方薬は、効くまで時間が
かかりますか?
A.
漢方薬によって異なります。慢性的な症状を治療する漢方薬の場合、治療に時間がかかる傾向がありますが、風邪や頭痛、こむらがえりなど、急な症状に対処するお薬もたくさんあります。

購入方法

Q.漢方薬はどこで購入できますか?
A.
市販の漢方薬は、ドラッグストアやオンラインショップでご購入いただけます。漢方薬でしっかり治療したい方は、専門の薬剤師がカウンセリングして処方する漢方薬局か、漢方内科で相談しましょう。